ふじた学のメールマガジン 第31号 2023年6月15日 ////////////////////////////////
町内会に入ろう!共助が大切
町内会・自治会は年々加入率が低くなっており、毎年会費を集める時期になると不安だという、各町内会・自治会の役員方々などから声が聞こえてきます。会費を集金に行くと、もう今年を最後に退会したいと言われることが少なくないと相談も多くいただきようになりました。ある町内会では加入率が50%を下回った、また別のところでは30%台だとなると、特に町内会・自治会が要となる地域防災にとって危機的状況と言えます。 新型コロナウイルス感染症の影響で、町内会・自治会や消防団、民生委員などの皆さまにご尽力いただいている地域活動は、中止や自粛が相つぎ、地域コミュニティの希薄化が一層深刻になっています。 町田市の町内会・自治会の加入率でございますが、2020年度が50.3%、2021年度が48.9%、2022年度が47.6%という状況であり、10年前の2013年度の56.2%から低下傾向にあります。 加入率減少で心配なのは災害時の対応です。 災害時こそ地域での助け合いが重要であり、町内会・自治会の果たす役割は非常に大きいです。しかし、加入率が低い地域では避難施設の運営1つとっても難しいのではないかと思います。
今後、持続可能な地域社会をつくっていくためには、市民や地域団体、企業がそれぞれの持ち場で活動し、地域ぐるみで見守り合い、互いに支え合える場づくりが重要です。 地域コミュニティは、その核になります。特に、町内会・自治会は、消防団の支援や民生委員の選出などに協力していただいており、地域における行政施策の基盤として欠かせない存在です。避難施設の運営については、町内会・自治会が母体となっている自主防災組織、施設管理者、市職員の三者で行う避難施設関係者連絡会で話し合い、決定しています。中でも自主防災組織は、実際の避難施設の開設、避難者の誘導、地域住民の安否確認、炊き出し、施設内の清掃など、避難施設を迅速・円滑に運営するために極めて大きな役割を担っていただくことを期待されています。また、障がいのある方や高齢の方など災害時に特に配慮や支援を要する方々に対しても、必要な支援について、町内会・自治会の皆様のご理解・ご協力なくして大切な命を守ることはできません。さらに、在宅避難など地域にとどまって避難生活を送る方たちに対する安否確認や生活支援なども、町内会・自治会の力というのは大きいです。大規模災害が発生した場合、行政機関だけで災害に対応することは極めて困難な状況となります。「自分たちの地域は自分たちで守る」という気持ちで、地域の皆様が力を合わせて行動していただくことが、災害による被害を最小限にとどめることにつながります。
町田市では、地域における自主的な防災活動を支援するための補助金のみならず、防災意識を高めるための防災に関するセミナーや講座、防災知識に関する情報発信を行っているほか、自主防災組織と協働して地域における防災上の課題解決に取り組み、その成果を「まちだ防災カレッジ」のポータルサイトやSNS等で共有することで、自助・共助の力が最大限発揮できる風土が醸成されるよう努めているところです。一方、災害時にこのような自助・共助の力を最大限発揮できるかどうかは、日頃から有効な地域コミュニティが形成されていることが最も重要ではないかと考えております。地域コミュニティを支える町内会・自治会の加入率が低下している現状については、地域防災の充実強化という点からも危機感を持っているところです。
町内会・自治会への加入促進に向けては、町内会・自治会の魅力向上のための活動支援と、魅力を知っていただくための広報活動が大変重要と考えており、町田市町内会・自治会連合会と連携して、加入促進策を実施しています。
一例を挙げますと、2022年9月に、オンラインで地域住民同士が交流できるデジタル町内会「いちのいち」の運用を開始し、各町内会・自治会の魅力向上のための活動支援を行っています。コロナ禍においては、人と人のコミュニケーションの分野においてもデジタル化が進みました。「いちのいち」のようなツールの活用を市が後押ししていくことも大変重要であると考えております。
町内会の加入率を上げていくことは、喫緊の課題です。共助の力は、本当に大切です。地域の皆さんに町内会に入ろう!と呼びかけています。
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