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ふじた学のメールマガジン 第24号  新しい未来 Children First 2022年10月3日 ////////////////////////////////   今回は、「がんとの共生」につ

ふじた学のメールマガジン 第24 

新しい未来 Children First 2022103

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今回は、「がんとの共生」について、考えてみたいと思います。

2016年12月、がん対策基本法の基本理念に「がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会構築を目指す」ことが明記され、東京都でも、「がん患者が、適切な医療や周囲からの支援を受けながら、がんに罹患する前と変わらず地域社会で自分らしく生活できることを目指す」との方針を示し、その取り組みとして、主に思春期から30歳代までの世代を指す、AYA世代や高齢のがん患者対策、がん教育の推進。がんとの共生を進めています。

先日、子育て中にがんと診断されたママたちや家族が置かれた苦境を伝えた「がんと診断された子育て中のママたちの声」という冊子を作成した方に実際にお会いし、生の声を聞きました。子育てや家事、仕事ができず悩んでいるママたちが抱える様々な切実な声を受け止めました。がん患者やその家族を社会全体で支えるがんとの共生社会が今求められていると強く感じました。

がんとの共生は、がん患者のQOL(生活の質)の向上が求められます。その向上のために必要なのは、がんと診断されたときから将来にわたり、がん患者がいきいきとした生活を送るために、医療、緩和ケア及び社会生活に資するケアを充実させることが求められています。「治療と社会生活の両立」も必要です。がん患者が本人の希望により、がんにり患した後も、教育や就労を継続できるようにすることへの支援は必須です。がん患者は、身体的、精神的な苦痛のみならず、就労継続や生殖機能の喪失など様々な課題に直面します。それらの課題は、社会的な問題であり、がん患者が、がんと共に生き、円滑な社会生活を営むことができるようサポートしていく必要があります。特にAYA世代のがん患者は、年齢的にも若く、学業、就職、結婚、出産などの特徴あるライフイベントを過ごす時期と重なるため、他の年齢のがん患者とは異なる様々な問題を抱えやすいです。こうした患者の多様なニーズに対応できる相談窓口につながる相談体制の充実も求められています。

がんママたちからの声として、ファミリー・サポート・センター事業を活用しやすく整備して欲しいとの声があります。がんと診断された利用者の場合には、心身ともに余裕が持てない状況が想定されることから、利用手続きが負担にならないよう対応していくことは大事です。そして、がんママたちが望む行政への支援として、診断と共に地域の保健師に相談でき、がんママとその家族を継続的にバックアップしていく体制です。市では、妊娠期から子育て期にわたる、子どもの成長とともに変わる悩みごとについて、母子保健部門と子育て支援サービス部門が連携して、子育て世代包括支援センターが、継続した切れ目のない相談支援を行っています。ご家庭の子育て支援という側面からも、地域の身近な窓口として気軽に相談を受け支援していくことが大切です。がんとの共生社会、これからの大切なテーマです。

 

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