統合医療を推進

【政策提言 : 統合医療の推進】

 高齢化社会では病気予防、健康の維持・増進と共に「治す医療」だけではなく、病む人と家族を「支える医療」が求められています。キュアよりも予防や健康管理というケアが中心になります。日本は美しい自然や精神文化があり、「ケアとしての医療」が持つ共感性や親和性を発揮できます。ケア中心の健康なまちづくり、共生社会を実現したい。「人と地域を癒し、育む統合医療」の大切さを強く伝えたくて、この提言をまとめました。

【統合医療とは】

 統合医療とは、西洋医学(病院やお医者さんが行う治療)だけではなく、伝統的な東洋医学や補完医療(体全体を考えた治療)を取り入れた、新しい医療の考え方です。これらを通じて地域の健康と幸せを向上させる取り組みが必要です。現代において、病院で受ける西洋医学は進歩しており、さまざまな新しい治療法が開発されています。しかし、健康を維持したり病気を予防するためには、適切な食事(バランスの良い食事)、運動、休養といったセルフケアも必要です。

【世界の統合医療の現状】

1990年代から世界中で、補完医療や伝統医療の重要性が認識されるようになり、特にアメリカではその安全性や効果に関する研究が進んでいます。2000年ごろには、これまでの治療法とは異なり、全体的な健康を考えた「統合医療」の考え方が広がり始めました。この考え方では、患者に対して西洋医学と補完・伝統医療の中から最も効果的な治療法を選んで提供することが目指されています。国によって統合医療の形は異なり、日本も特別な位置を占めています。たとえば、アメリカでは、西洋医学の治療は高額であるため、多くの人々が補完・伝統医療を利用することが増えています。ヨーロッパでも、鍼灸が保険適用になっている国が多く、大学病院でも統合医療の研究が行われています。日本では伝統的な医療と西洋医学の融合が奨励されています。

【日本の統合医療の独自性】

日本では、2000年に設立された日本統合医療学会が、特に「人」を中心とした医療としての統合医療を提案しました。この医療は病気の治療だけでなく、人々の生活全般を考えた包括的なものであり、「衣・食・住」を含む様々な側面から私たちの健康を支えています。自由民主党には、統合医療を推進するための議員連盟(橋本聖子会長)があり、「医療モデル」と「社会モデル」の二つのモデルを提唱しています。医療モデルは治療法に焦点を当て、社会モデルは地域のつながりやコミュニティの健康を重視します。こうした考え方により、日本では地域の健康や医療費の適正化を目指しています。

【統合医療のキーワード】

統合医療において、特に重要なキーワードがあります。「健康長寿」と「まちづくり」です。

◯自然治癒力:この力は、私たちが病気から回復する際にとても重要です。西洋医学ではこの自然治癒力を高める具体的な方法が展開されていないため、補完・伝統医療がそのサポートを行っています。

◯絆:地域やコミュニティのつながりが強い場合、人々は健康で幸福な生活を送りやすく、医療費も抑えられる傾向があります。国や自治体がこの絆を大切にした政策を進めることが非常に重要です。

 

提言します!

 

1. 統合医療の推進

 西洋医学と伝統医療、そして科学的根拠に基づいた補完代替療法を組み合わせて、多様な健康ニーズに応える取り組みを進めます。

2. 専門家との連携

 医師、薬剤師、看護師、鍼灸師、整体療法士、栄養士、心理カウンセラーなど、多様な専門家との協力を深め、個々の健康課題に寄り添ったケアを提供します。

3. 予防医療と健康増進

 病気の治療だけではなく、病気を未然に防ぐ予防医療や健康を促進する取り組みを強化し、地域住民が健やかに生活できるよう支援します。

4. 地域社会の活性化

 健康な個人が増えることによって地域全体の活力が高まり、好循環が生まれます。その結果、健康な市民が増え、医療費が抑えられ、安心して暮らせる社会の実現に貢献します。

5. 生活習慣の見直し

 食生活や日常生活の全般的な見直しを促進し、健康な人々、健康な家庭、健康な地域社会の形成を目指します。

6. 五つの軸による健康支援

 「こころ」「からだ」「運動」「食」「芸術」という五つの軸を中心に、個別に向き合いながら、生活の質を向上させるための施策を推進します。

 

統合医療を通じて「健康な人、健康なまちづくり」を実現したい。この取り組みには地域の皆さまの理解と支援が必要です。ぜひ、皆さんもご協力をお願いします。私たちが力を合わせることで、より良い健康と幸福な生活を築いていくことができると信じています。

 

 

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